性的欲求は同じ女性の中でも、その日の体調や気分やパートナーとの関わりによって変わります。
この記事では女性の性欲が高まりやすい時期や状況について、どのような研究が行われ、どんな結果が得られたのかを紹介します。
女性の欲求の変化を知り、パートナーと心地よい関係を築くためのヒントにしてみてください。
この記事で紹介する研究結果は、一定の条件で見られた傾向を示すものです。
すべての人に当てはまるわけではなく、同じ効果や変化が起こることを保証するものではありません。
1.月経周期の中頃・排卵付近

▤ 研究内容
2013年に、女性の性欲が月経周期に合わせてどう変わるのかを調べた研究があります。
若い女性に毎朝、前日にどれくらい性的な接触を望んだかを1〜7の点数で答えてもらい、1〜2周期にわたって唾液中のホルモンも測定しました。
注目するホルモンは月経周期や妊娠に関わるエストラジオールとプロゲステロンの2つ。
✓ エストラジオール
エストロゲンの一種。
主に卵巣でつくられ、子宮内膜を厚くする働きがあり、排卵前に大きく増える。
✓ プロゲステロン「黄体ホルモン」とも呼ばれます。
排卵後に増え、子宮内膜を妊娠に適した状態に整えます。
つまり、エストラジオールが大きく増えるのは排卵に向かう時期、プロゲステロンが高くなるのは排卵を終えた後の時期ということです。
結論
そして、研究の結果は排卵前後の妊娠しやすい時期に、性的欲求が高まる傾向が見られました。
欲求の平均点は、この時期が3.74点、それ以外の日が3.48点でした。
この時期は研究で「推定される妊娠可能期間」と呼ばれ、グラフはその平均点を比べたものです。
ホルモンとの関係では、エストラジオールが高いときは高い欲求と、プロゲステロンが高いときは低い欲求と関連していました。

出典・参照文献(研究結果を要約して紹介)
Roney & Simmons(2013)月経周期と性的動機
英国内分泌学会:エストラジオールの解説
英国内分泌学会:プロゲステロンの解説
2.長く眠れた翌日

▤ 研究内容
2015年に前の晩の睡眠が翌日の女性の性的欲求とどう関係するのかを調べた研究があります。
女性171人に14日間、毎朝、睡眠時間や睡眠の状態、前日の性的欲求や性的活動について回答してもらいました。
その記録を使い、眠った時間と、その後の欲求の変化を比べました。
結果
その結果、長く眠れた日は翌日の性的欲求が高い傾向が見られました。
さらに、長く眠れた翌日は、パートナーとの性的活動も行われやすい傾向がありました。
睡眠時間が1時間長いと、翌日に性的活動を行う「オッズ」は1.14倍でした。
例えば、もともと性的活動を行う確率が20%だった場合、オッズが1.14倍になると約22%になります。

デート前夜は通話やLINEを早めに切り上げたり、 仕事で疲れた日ではなく休めた休日に会うほうがいいといことですね
出典・参照文献(研究結果を要約して紹介)
Kalmbach et al.(2015)睡眠と女性の性的反応
3.パートナーに理解・配慮されていると感じるとき

▤ 研究内容
2016年に、パートナーの理解や配慮が、その相手への性的欲求とどう関係するのかを調べた論文があります。
研究者は、オンラインでのやり取りを使う実験、実際のカップルの会話の観察、日々の経験を記録する調査という、3つの方法で確かめました。
ここで注目したのが、相手の「応答性」です。
応答性とは、自分の気持ちや必要としていることを理解し、大切に扱ってくれることを指します。
つまり、ただ返事をするだけでなく、「自分のことを分かってくれている」と感じられる関わりのことです。
結果
研究の結果、相手が理解や配慮を示すことと、その相手への性的欲求の高まりに関連が見られ、女性ではその関連がより強く表れました。
自分が大切にされているという感覚や、相手を魅力的なパートナーだと感じることが、このつながりを説明する要因として示されました。
日常で考えるなら、話に耳を傾けたり、疲れや気持ちに気付いたりすることが大切ってことですね。
出典・参照文献(研究結果を要約して紹介)
Birnbaum et al.(2016)パートナーの応答性と性的欲求
4.気分がよいとき

▤ 研究内容
2025年掲載の研究では、自分やパートナーの気分と、性的欲求の変化がどう結び付くのかを調べています。
94組・188人のカップルに、7日間、スマートフォンでその時の気分と、相手と性行為をしたい気持ちについて繰り返し回答してもらいました。
結果
その結果、自分や相手の気分がよいことは、その後の性的欲求の高まりを予測しました。
逆も同じで欲求が高いことが、その後のよい気分に繋がるという傾向も見られました。
出典・参照文献(研究結果を要約して紹介)
Frérart et al.(2025掲載)気分と性的欲求
5.新しい体験を共有したとき

▤ 研究内容
2022年には、パートナーとの新しい経験が、相手への性的欲求とどう関係するのかを調べた論文もあります。
21日間の日記調査や1か月の週次調査、実験の3つの研究が行われました。
※184組・368人が参加した週次調査。
研究で注目したのは、「自己拡張」と呼ばれる経験です。
自己拡張とは相手との関係の中で新しい視点や知識を得て、自分が成長したと感じることです。
一緒に何かを学ぶ・新しい場所を訪れるといった活動がその例になります。
結果
週次調査の結果、普段より自己拡張を感じた週ほど、双方の性的欲求が高い傾向がありました。
新しい経験を通じて感じる親密さや、相手の新たな一面を知る感覚も研究で検討されています。
手始めに女性とどちらも食べたことがない食べ物を食べにいくはいかがでしょう。
出典・参照文献(研究結果を要約して紹介)
Goss et al.(2022)自己拡張と性的欲求
6.食後はロマンチックな刺激への脳反応が高まった

▤ 研究内容
2015年に空腹の時と食後で、ロマンチックな画像への反応がどう変わるのかを調べた小規模な実験があります。
女性に空腹時と食後のそれぞれでロマンチックな画像と中立的な画像を見てもらい、fMRIで脳の反応を比べました。
研究者は、喜びや報酬に関わる脳の領域が画像にどう反応するかに注目しました。
※fMRIは脳内の血流に伴う信号の変化を手がかりに脳の活動を調べる方法です。
結果
その結果、空腹時より食後の方が、ロマンチックな画像に対する報酬関連領域の反応が強くなる傾向が見られました。
これは、本人に性欲を点数で答えてもらった結果とは異なり、食事の前後で変わる、ロマンチックな刺激への脳反応を示したものです。
空腹を我慢してデートを続けるより、食事を済ませてからゆっくり親密な時間を過ごしたほうがいいということ。
出典・参照文献(研究結果を要約して紹介)
Ely et al.(2015)空腹・食後のロマンチックな刺激への脳反応
【まとめ】女性の性欲が高まりやすいタイミング

ここまでの6つの章で紹介した結果を、一覧にまとめました。

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